「やっと夫が育休を取ってくれた!これで少しは楽になるはず…」
そう期待していたのに、現実はまったく違っていたというママの声をよく耳にします。せっかく育休を取得してくれたのに、実際は家事も育児もあまりせず、自分の時間を満喫している夫にイライラが募る日々。「こんなはずじゃなかった」と落胆するママたちの気持ちに寄り添いながら、この問題について考えていきましょう。
役立たずの夫は育休を取得するべき?
「夫の育休取得」が推進される今、多くの家庭で選択を迫られる問題となっています。しかし、単に「取得すればいい」というものでもないようです。夫の育休について、本当のところはどうなのでしょうか?
夫の育休はなんのため?
育児休暇制度は本来、子どもが生まれた後の大変な時期に、両親がともに子育てに専念できるようにするための制度です。特に産後のママの身体的・精神的負担を軽減し、パパにも育児スキルを身につけてもらうことで、長期的に見て家族全体の幸福度を高める目的があります。
しかし現実には「会社の制度だから取るように言われた」「周りが取っているから」という理由で、目的意識なく育休を取得するケースも少なくありません。育休の本来の目的を夫婦でしっかり確認し、共有することが大切です。
男性の育児休暇は何ヶ月がベスト?
男性の育休期間については、理想と現実のギャップがあります。法律上は子どもが1歳になるまで(最長1歳6ヶ月まで延長可能)取得できますが、実際には1ヶ月未満の短期間取得が多いのが現状です。
育休の効果を考えると、少なくとも3ヶ月程度は必要だという専門家の意見もあります。これは育児スキルを身につけ、家庭内での役割分担を確立するのに必要な期間と言われています。
ただし、単に期間の長さだけが問題ではなく、その期間をどう過ごすかが重要です。短期間でも育児に積極的に関わる姿勢があれば、家族にとって大きなプラスになります。
男性も育児休暇を取ることのメリット・デメリット
メリット
- パパの育児スキル向上と自信の獲得
- ママの身体的・精神的負担の軽減
- 子どもとの絆を深める貴重な時間
- 夫婦の相互理解と協力関係の構築
- 長期的に見た家族関係の安定
デメリット
- 収入減少による家計への影響
- 職場での評価やキャリアへの不安
- 役割分担がうまくいかない場合の夫婦間の軋轢
- 夫の家事育児スキル不足による逆効果
夫の育休取得は、必ずしも理想通りにはいかないことも多いですよね。メリットを最大化し、デメリットを最小限に抑えるには、事前の話し合いと心の準備が鍵となります。あなたの家庭にとって、夫の育休がプラスになるかどうかは、お互いの意識と協力体制にかかっているのかもしれません。期待だけでなく、現実的な視点も持ちながら、夫婦で決断していくことが大切です。
給料・ボーナスが減るなら育休はいらない?
育児休業給付金は賃金の67%(180日経過後は50%)が支給されますが、それでも収入減は避けられません。また、会社によってはボーナスへの影響もあります。
経済的な不安から育休取得をためらうケースも多いですが、長期的な視点で考えることも大切です。一時的な収入減少があっても、パパの育児参加による家族の安定やママの継続就業の可能性など、金銭では測れない価値もあります。
家計への影響を最小限に抑えるためには、事前にしっかりとしたファイナンシャルプランを立てておくことが重要です。
育休中に夫婦の離婚率が高まるのはほんと?
「育休離婚」という言葉も聞かれるようになりました。これは育休期間中に夫婦の認識のずれや役割分担の不満から関係が悪化するケースを指します。
実際、育休中は夫婦が24時間一緒に過ごす時間が増え、普段は表面化しない価値観の違いや家事育児の分担方法などで衝突するリスクが高まります。
しかし、これは逆に言えば潜在的な問題が早期に表面化するチャンスでもあります。問題を認識し、適切にコミュニケーションを取ることで、むしろ関係を強化するきっかけにもなり得るのです。
夫が育休を取っても役立たずでイライラ! 悩めるママの体験談

期待を胸に夫の育休が始まったものの、現実は厳しいというママたちの本音をお届けします。あなたの悩みは決して特別なものではありません。
育休中の夫・旦那にむかつく人は多い
SNSやママ友コミュニティでは「育休夫にイライラ」という投稿が後を絶ちません。その理由はさまざまですが、多くの場合「期待と現実のギャップ」が大きな要因となっています。
- 「育児も家事も私がやっているのに、夫は休暇を満喫している」
- 「指示しないと何もしない」
- 「やり方が違うとすぐにママに丸投げする」
こうした不満は珍しいものではなく、多くのママが経験していることです。あなたが感じているイライラは決しておかしなことではありません。
夫が育休を取ったのにゲームや漫画ばかりで役立たず
「子どもが寝ている間は自分の時間」と割り切り、ゲームや漫画、SNSに没頭する夫の姿に失望するママは多いようです。
特に育児の合間の「すき間時間」は、ママにとっては家事を片付けたり、自分の体を休めたりする貴重な時間。それなのに、夫だけが趣味に使っていると感じると、不公平感が募ります。
この問題の解決には、まず夫婦で「育児中の自由時間」についての認識合わせが必要です。お互いにリフレッシュの時間を確保しつつ、公平に分担することが大切です。
<Aさんの体験談>
「赤ちゃんが寝た途端にゲーム機を出す夫。私は溜まった洗濯物をたたみながら『なんでこんなに不公平なんだろう』と涙が出ました。話し合って今は交代で自由時間を取るようにしています」
育休中の夫は寝てばかりで起きない
夜泣きやミルクなどの夜間対応は、新米パパにとって大きなハードルのようです。「明日も仕事だから」と言い訳していた時と変わらず、夜中の育児は全てママに任せきりというケースも少なくありません。
特に母乳育児の場合は「どうせママしかできない」という理由で、夫が一切起きないという状況も。しかし、授乳の前後のおむつ替えや子どもをあやすことは、パパにもできる大切なサポートです。
夜間の育児分担については、具体的な役割分担を事前に決めておくことが効果的です。
<Bさんの体験談>
「夫は『自分が起きても何もできないから』と深夜は全く起きてくれませんでした。せめておむつ替えだけでもしてほしいと伝えたら、少しずつ協力してくれるようになりました」
夫の偉そうな態度に我慢ができない
育休中に特に多いのが「育児マウンティング」の問題。数日育児を経験しただけで「育児のプロ」のような態度を取ったり、ママのやり方に口出ししたりする夫の姿にイライラするママは多いようです。
また、育児書や育児アプリの情報だけを頼りに「こうすべき」と主張する夫と、実際の子どもの様子や感覚を大切にするママとの間で衝突が生じることも。
このような場合は、まず夫の「協力したい」という気持ちを認めつつも、ママの経験や感覚も尊重してほしいことを伝えることが大切です。
<Cさんの体験談>
「『おむつはこう替えるべき』『抱っこはこうすべき』と理論ばかり振りかざす夫。でも実際に毎日やっているのは私なのに…と思うとイライラします。『アドバイスではなく、実際に手を動かしてほしい』と伝えたら少し理解してくれました」
まとめ:育休を取得しても役立たずの夫は働かせるべき?
「こんなに役立たずなら、いっそ働きに行ってもらった方がいい」と思うことがあるかもしれません。確かに、育休の目的が果たせていないなら、経済的な面だけを考えれば働いてもらう選択肢もあるでしょう。
しかし、その前に次のことを試してみてはいかがでしょうか。
1. 具体的に期待していることを伝える
「もっと協力して」ではなく「午前中の間にお風呂掃除をしてほしい」など、具体的なタスクを伝えることで、夫も動きやすくなります。
2. 小さな成功体験を増やす
いきなり完璧を求めず、できたことを認め、褒めることで、夫の自信につながります。これが次の行動を促すきっかけになります。
3. 一人で抱え込まず周囲に相談する
ママ友や専門家など、第三者に話を聞いてもらうことで、客観的な視点が得られることも。必要に応じて、夫婦カウンセリングなどの専門的なサポートを検討することも有効です。
4. 夫婦で育児・家事の優先順位を決める
何を最優先にすべきか、何は後回しにしても良いのかを夫婦で話し合い、共通認識を持つことが大切です。
育休中の夫とのイライラは、多くのママが経験する普通のことです。しかし、この時期は子どもの成長だけでなく、夫婦関係や家族の在り方を見直す貴重な機会でもあります。
うまくいかないことも多いかもしれませんが、少しずつ対話を重ねながら、あなたの家族にとってのベストな形を模索していきましょう。そしていつでも、同じ悩みを抱えるママたちがあなたの味方であることを忘れないでください。